3P電源でグランドループノイズ発生

オーディオ機器の3P電源は、通常アースラインが無効となり、2P電源につながっています。


アースが取った方が電気的にはいいので、3Pのアースラインをアースにつなげたところ、ノイズが発生しました。
障害の切り分けを行うと、3Pでアースを取った機器だけで組むとノイズが発生せず、2P電源のままの機器が入ると2P電源のままの機器の電源が入っていなくとも、ノイズが発生しました。


いろいろと調べた結果、グランドループ(アースループ)が発生したことが原因だとわかりました。グランドループとは、グランドの電位差の発生により、電気が流れることです(詳細な説明は、こちら)。今回は、アースラインを付けた機器と、付けていない機器とで電位差が発生(計測すると1mVありました)したため、RCAラインに電流が流れ、ノイズの発生につながったようです。


対策としては、
1.すべて2Pにする
2.すべて3Pにするか、機器でアースを取っている場所をつなぐ
3.ライントランス(アイソレーショントランス)でRCAのグランド電位を分離する
というのがあげられます。


今回は、3番目の対策を行いました。なぜならば、1番目は、アース線を取ることで低音がでるようになったという効果があるため、戻すのは惜しく、また、2番目は、液晶TVとかはどこでアースを取っているのかわからないため、実施が難しいからです。


3番目の機器は、グランドループが発生しやすく、グランドからさまざまなノイズが入ってくる、カーオーディオの周辺機器として主に売られているようです。ただ、最近のカーオーディオは、アイソレーション回路が入っているため、商品数は少な目です。
市販品としては、クラリオン NSA-141-110(定価3000円)、オーディオテクニカ AT-NF20A(定価4,200円)、ビクター KS-U33J (定価2500円)(生産完了品)、SONY XA-112(定価6000円)(生産完了品)、ノーブランドのGL-201 (定価2400円)があげられます。自作例としては、「AUXドングルに最適なノイズフィルター」があります。ハイエンドオーディオ向けにもありますが、高いのでパスします。

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この中で、クラリオン NSA-141-110を購入して挿入してみた結果、ノイズはなくなり、想定どおりの効果ありました。挿入による音質劣化は、若干高音が弱くなった気がしますが、気にならない程度です。

なんだかんだかで、対策することができましたが、知らないと原因が思いつかないですね。製品を買ってきて、つなげたらグランドループノイズ発生となったら、原因がわからず、その製品を初期不良と思いますよね。家庭用に3P電源がない日本では、いくら音がいいからといって、オーディオ用に3P電源を付けるのはトラブルの元だから、メーカは2P電源を付けているのかもしれませんね。